カスタム・パーツ販売 新海自動車工房

2018.10.19 |今日の工場

NAロードスター 新デモカー制作②(ラジエータ編)

外したラジエーターをいつもお世話になっている“石原ラジエータ工業所“さんへ持ち込みました。

石原ラジエータさんは創業から70年以上ラジエータ一筋の老舗で、当社も

先代からの付き合いをさせてもらっています。

ロードスターイベントでラジエータを販売していたので知っている方も

多いのではないでしょうか。

社長と修理の打合中に工場を覗くと3代目の息子さんがラジエータの

真鍮タンクを制作していました。

 

真鍮の板から切り出し曲げて寸法通りのタンクの形状にしていく職人技で

1つ1つ丁寧に仕上げていきます。真鍮のほかにアルミタンクも出来るので

オーダーで形状やサイズも相談にのってくれます。

聞けばバイク用のワンオフラジエータを制作中でそうで、

僕も17年位前にこの場所で社長に当時乗っていたバイクGPZ900R

のラジエータの製作を直談判した事を思い出しました。

そのころ僕の父親がロードスターのワンオフラジエータの製作を依頼した頃で

バイク用は制作していなかったので時間はかかったけど理想通りの見た目と性能の

物が完成しました。

思い出話をしていたら社長が懐かしい物を出してきました。

それは僕のニンジャ(GPZ900Rの愛称)と同時期に制作したZRX1100の試作ラジエーター

でした。ワンオフラジエータの原点ですね。

それからラジエータ制作の依頼が多く口コミやネットで全国から依頼があるそうです。

社長が「当時は面倒な依頼だと思ったけど懐かしいなぁ」と言っていました。

 

最近では大学や専門学校から学生対抗のフォーミュラーカーのラジエーター制作や

某有名バイクメーカーのレース部門H●Cから試作モデルのラジエータ制作依頼、

さらには鈴鹿8耐の上位常連チームの専用ラジエータ制作なども手掛けているので

当社のロードスターにもその技術がフィードバックされ常に進化しています。

何やら最近のバイクの純正品らしいのですが効率が悪く冷却性能が良くないので

大幅な見直しを図り制作しているそうですが詳しい事は内緒でした。

秘密の製品や、図面などが多すぎ~気になるよ~。(※きちんと保管してるので見れませんが)

社長から「奥まで自由に出入りしてるのは、あんただけだよ!」ってスミマセン(笑)

「常に勉強と工夫」を掲げ頼れるラジエータ屋さんです。

 

後日ラジエータが完成しました。

アッパーとロアタンクは新品に交換、コアは使用できる状態でしたが、社長の勧めもあり

冷却性能向上の為に25mm厚に変更してもらいました。

純正新品のラジエータに交換するよりも低コストで性能アップするのでお勧めです。

 

今日はここまでです。ありがとうございました。