ホンダCR-Z エアロバンパー修理 ➀
H22年式 ホンダ CR-Z
フロントバンパー修理でご来店されました。
お客さんの息子さんの車。
マニュアル車の運転を日々練習中なのかな。
縁石で軽く当てたそうですが
購入時より装着されていたバンパーがFRP製。
低いデザインの物だから初心者にはちょっとした試練ですね。
バンパーの状態を確認していきます。
ハンドルを握っていると多分軽く当たった感じに思えますが
車両の重量と接触した角度等で患部には相当の負荷がかかったと
思われます。
裂けて欠損している部分もあります。
バンパー中腹には不可により折れ曲がって割れています。
他にも細かな損傷があると予想され修理は困難に思えます。
実際に車両を購入したお店では修理を断られたそうです。
メーカーも詳しくは分からないし調べて新品を購入するよりも
修理した方が確実に早くコストもかからないと判断しました。
先ずはバンパーを外します。
バンパー底部はボロボロの状態なので地面にそのまま置いちゃってます。
FRPのエアロバンパーでの損傷としては
よくある光景です。
幸いな事に欠損した部分の欠片を回収していたので
修理に使用出来そうです。
FRPのパーツはガラスマットを積層してファイバー樹脂で
固めたものです。
ガラスマットはガラス繊維の集合体です。
ガラスの繊維1本1本は髪の毛のような感じです。
なので患部には繊維のささくれが確認できると思います。
割れてしまえば良いのですがそうではない部分が厄介でもあります。
衝撃の加わり方で積層部分が剥離した状態になります。
内部で無数の細かなヒビ割れとなり、たとえ表面を
丁寧にパテ処理をしたとしても修理後に必ずヒビ割れとして現れます。
このようなご相談も数多くあるのでFRP製品あるあるなのです。
剥離した部分は白く濁って見えます。
そのような部分は全て取り除くのがベストとなります。
しかしベストと言ってもキリがない場合がほとんどで、
場合によっては整形修理が形成修理となりコストも大幅に上がります。
予算内におさまるように経験と技術で剥離してる個所を
最小限削って最大限補修出来るように削って取り除きます。
剥離部分を削るとひび割れが大きくなるので
バンパー表面側から固定&養生をしてFRPを貼り付ける
準備をします。
今日はここまでです。ありがとうございました。